朧咲夜ー外伝ー【完】
そこは土のところだったけど、降ってきたそいつは、足を痛めた様子もなくすっと立ち上がった。
女子生徒、だった。
「猫柳くんおはよう! 昨日は助けてくれてありがとう!」
「あ、おお……?」
いきなりなことに、俺は肯いてしまった。
完全に呑まれていた。
「これ、お礼にはなんだけど、お弁当。よかったら食べて」
「あ、ありがとう……?」
「うんっ」
じゃーねー! と大きく手を振って、今度は玄関口に向かった。
そしてちゃんとそこから校舎に入って行った。