朧咲夜ー外伝ー【完】
昨日、俺は街には出ていた。
その時に通りすがりに万引きの嫌疑をかけられていた人を見つけ、それが思いっきり冤罪で、口を挟んだのだ。
結果、店員の思い違いだとわかってその人は解放された。
それが彼女の友人、槙島だった。
そう言えば俺を見て驚いた顔してたし、名前も呼ばれた。
よくあることだったからそのまま離れたんだけど、たぶん彼女の言う「助けてくれて」の対象とは槙島のことなんだろう。
……礼する幅が広ぇな。
「ありがたく受け取っておいたらいいんじゃないか?」
「……いいのか?」
まだ納得出来ない。