朧咲夜ー真相ー【完】

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一方、複雑な表情の元彼氏は、幼馴染の不良探偵に連れ出されて実は咲桜の近くにいた。


「……降渡。吹雪だったら別に問題おきねーから心配もしてねえよ」
 

降渡は、にやにやしながら対面のカフェにいる咲桜と吹雪を見ている。


「心配方面じゃなくて面白方面だよ。二人が何話してるかくらいは気になんね?」


「そりゃ――気にならないわけがねえけど……」


「んじゃ聞いてみようぜ」
 

降渡が懐から取り出したそれを見て、流夜は半眼になった。


「お前な、盗聴器って」


「いやー、作ってみたら意外と簡単なのな。もっと小型化を目指したい」


「吹雪にばれんだろ」


「それは承知の上。ふゆは面白には付き合ってくれっからさー。今何話してるのかなーっと」
 

言いつつ、手に収まるそれを操作する。


ジジ、という電波を合わせる音がして、声が聞こえて来た。


言いつつも流夜だって気になる。


片方は幼馴染で、片方は大事な人だ。


一体どんな話を――


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