朧咲夜ー真相ー【完】
「俺からあなたに言うこともありません。あなたから訊かれることも、一つもありません。し、教えもしません。
あなたが受けるべきが罰だけとは思いませんが、赦されることもないと考えます。――金輪際、俺も在義さんも、俺の周りの誰ひとりとして、あなたに関わることはない」
「あの子は」
遮るように、彼は口を開いた。
「あの子は、幸せですか?」
「………」
「ちゃんと、笑っていますか? 俺が……止められなかった、所為で……あの子を辛い目に、遭わせてしまった……」
「………」