幾久しく、君を想って。
(だからどうか、このまま幾久しくしてね)
拓海とは永遠に親子だから。
決して切れない運命の糸で結ばれている仲だから。
そう思うと寂しいような切ない気持ちが胸の隙間を駆け抜けていく。
別れる為に彼に出会ったのではないと、しんみりとした哀しさが込み上げたーーー。
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翌日、集合時間に合わせて登校し、先生の案内で調理実習室へ向かった。
扉を開ければ既に材料は用意されていて、生地を作って焼けばいいだけに整えられている。
班ごとに分かれてホットケーキの生地を作る。
私の側で料理の真似事をするのが好きだった拓海は、手際よく卵を割ったり粉を混ぜたりしていた。
「拓海君のお母さん?」
同じ班の女の子が問いかけるように聞いてきた。
「そうよ」
長い髪を二つに纏めている子は、長くて綺麗に生え揃った睫毛をぱちっと瞬きさせて、ニコッと微笑んでくれた。
「拓海君ね、いつも家庭科の時に大活躍なんだよ。野菜とかも上手に切れるし、女子にモテモテなの!」
お料理男子でステキだねー、と皆で言い合っていると笑いながら話す。
それを聞いた拓海は「止めろ!」と顔を赤らめ、その子を肘で突いた。
「そうなの」