幾久しく、君を想って。
暗くなっていく液晶画面を見ながら、明後日がくるのが怖くなった。

金曜日の夜、好きだと打ち明けてくれた彼を置き去りにして逃げたことをどう弁解したらいいのだろう。

あの涙と言葉の意味を問われたらどうすればいいのか。

そもそも返事を聞かせて欲しいと言われたらどうすればいい。


何と言って答えれば最適だろうか。

拓海さえいれば幸せなんですと言って、納得して貰えるのかーー。



(…それで私は納得ができるの?)


ハッキリと「うん」と言えそうにない自分がいて、それでもそう言わなければいけないんだと思い直す。


私の人生に恋はなくてもいい。
拓海への愛情だけを抱いて、生き抜いていけばいいーー。


窓に吹き付ける北風の音が聞こえ、明日も冷え込みそうだと予感する。

仕事から帰ったらブラウニーを焼いてしまおうと思いながらベッドへと潜り込んだ。



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