幾久しく、君を想って。
それを彼にぶつけた。
ぶつける相手が違ったのに、それを逆に理解して受け止めて貰った。
別れたくて別れようと言った訳ではない。
本当は別れたくないからこそ、彼は映画に感情移入してしまい、泣きそうにもなったんだろう。
そして私は反対に、怒り出しそうな心境に落ちていった……。
そう思うと、私達は真逆だけど何処か似ているみたいな気がする。
彼の離婚話も自分の離婚の話も、いずれそのうちにはすることになるのかもしれない。
それでも彼と会うべきか。
それともやっぱり止める?
止める…という言葉が浮かぶと同時に、体は反対の行動を起こしていた。
返信用のメールを打ち、何も考えずにこう返した。
『今日は楽しい一日でした。また一緒に話しましょう』
ニコッと笑う絵文字を付けて送った。
林田さんと会った後も、同じ様な言葉を送るけど。
このメールは何処かそれと違う。
文字をピンクに変えたくなる様な、華やいだ気分がしている。
(愚かだな、私も)
そう呆れながら、離婚して以来初めてのデートは想像以上に楽しくて、自分の心を潤わせてくれたと振り返る。
唇と指先に一点ずつ残された微かな感触にも、ずっと心を躍らせていたーーー。
ぶつける相手が違ったのに、それを逆に理解して受け止めて貰った。
別れたくて別れようと言った訳ではない。
本当は別れたくないからこそ、彼は映画に感情移入してしまい、泣きそうにもなったんだろう。
そして私は反対に、怒り出しそうな心境に落ちていった……。
そう思うと、私達は真逆だけど何処か似ているみたいな気がする。
彼の離婚話も自分の離婚の話も、いずれそのうちにはすることになるのかもしれない。
それでも彼と会うべきか。
それともやっぱり止める?
止める…という言葉が浮かぶと同時に、体は反対の行動を起こしていた。
返信用のメールを打ち、何も考えずにこう返した。
『今日は楽しい一日でした。また一緒に話しましょう』
ニコッと笑う絵文字を付けて送った。
林田さんと会った後も、同じ様な言葉を送るけど。
このメールは何処かそれと違う。
文字をピンクに変えたくなる様な、華やいだ気分がしている。
(愚かだな、私も)
そう呆れながら、離婚して以来初めてのデートは想像以上に楽しくて、自分の心を潤わせてくれたと振り返る。
唇と指先に一点ずつ残された微かな感触にも、ずっと心を躍らせていたーーー。