幾久しく、君を想って。
(馬鹿なことを思うのは止そう。親しい間柄でもないのに、ポンポンと連絡が入る訳もない)
やっぱり呆れるな…と思いつつ、どうにも胸が収まらない。
今頃はまだ仕事中だろうか…と、呆れる側から考えている。
(駄目だってば!考えないの!)
冷蔵庫の中を探り、余計なことを思わないように…とキャベツを取り出す。
コールスローサラダでも作ろうかと思い立ち、トントンと刻み続ける。
千切りをしていれば、取り敢えず何も考えないだろうと思った。
そんなことを考えていた所為で、暫くは使えそうな程の量を刻み続けていた。
山の様になったキャベツの千切りを見て、拓海は唖然とした顔をしていた。
少しだけ可笑しそうに笑みを浮かべ、モシャモシャと山を崩しながら食べている。
我が子は不器用だけど優しい性格をしている。
それが何処か、別れた夫にも似ている。
それを思うと少し複雑になる。
別れた夫との生活を、今頃になってやり直しているような感覚にも襲われる。
「お母さん、お替わりある?」
カレードリアを食べ尽くしそうな拓海に聞かれ、「ごめんね。もう無いの」と答えた。
「ちぇっ」
つまらなさそうに唇を尖らせる横顔までが似ている。
幼い頃よりも今の方がずっと似ている。
「今度はもっと沢山作ってあげるから」
やっぱり呆れるな…と思いつつ、どうにも胸が収まらない。
今頃はまだ仕事中だろうか…と、呆れる側から考えている。
(駄目だってば!考えないの!)
冷蔵庫の中を探り、余計なことを思わないように…とキャベツを取り出す。
コールスローサラダでも作ろうかと思い立ち、トントンと刻み続ける。
千切りをしていれば、取り敢えず何も考えないだろうと思った。
そんなことを考えていた所為で、暫くは使えそうな程の量を刻み続けていた。
山の様になったキャベツの千切りを見て、拓海は唖然とした顔をしていた。
少しだけ可笑しそうに笑みを浮かべ、モシャモシャと山を崩しながら食べている。
我が子は不器用だけど優しい性格をしている。
それが何処か、別れた夫にも似ている。
それを思うと少し複雑になる。
別れた夫との生活を、今頃になってやり直しているような感覚にも襲われる。
「お母さん、お替わりある?」
カレードリアを食べ尽くしそうな拓海に聞かれ、「ごめんね。もう無いの」と答えた。
「ちぇっ」
つまらなさそうに唇を尖らせる横顔までが似ている。
幼い頃よりも今の方がずっと似ている。
「今度はもっと沢山作ってあげるから」