幾久しく、君を想って。
その後は居もしない「たくみ」という恋人について問われ、実際の本人を思い浮かべながら語った。
おかげで会がお開きになる頃には、私は「たくみ」とは熱い関係の恋人同士だということに成り変わり、事実は伝えられないまま『アラフォー部会』の幕は閉じた。
「送りますよ」
宣言通りに近づいてきた松永さんが、「お疲れ様でしたね」と声をかける。
「本当に疲れた気がします」
ははは…と弱気な笑みを浮かべると、クスリと小さく笑われた。
「皆、大分出来上がってましたからね。人の話なんてまず聞いてませんし」
帰りましょう…と先導され、でも…と遠慮しつつも、店の外まで一緒に出る。
メンバーの中には「二次会へ行こうや」と声を掛け合う者がいて、希望者だけが近くのスナックへと足を運び始める。
「宮野さ〜〜ん、またね〜〜!」
「はい、また月曜日に職場で」
言ってた通りにダーリンに迎えに来てもらった高本さんは、弱りながらも会釈をくれる人の腕に支えられている。
(いいな…あんなの…)
そう思いつつ息を吐き、自分にはそんな資格もないのに…と内心で罵る。
「宮野さん自宅は何処ですか?」
側に立っている人が居たことを思い出し、ちらっと目線を向けながら断った。
おかげで会がお開きになる頃には、私は「たくみ」とは熱い関係の恋人同士だということに成り変わり、事実は伝えられないまま『アラフォー部会』の幕は閉じた。
「送りますよ」
宣言通りに近づいてきた松永さんが、「お疲れ様でしたね」と声をかける。
「本当に疲れた気がします」
ははは…と弱気な笑みを浮かべると、クスリと小さく笑われた。
「皆、大分出来上がってましたからね。人の話なんてまず聞いてませんし」
帰りましょう…と先導され、でも…と遠慮しつつも、店の外まで一緒に出る。
メンバーの中には「二次会へ行こうや」と声を掛け合う者がいて、希望者だけが近くのスナックへと足を運び始める。
「宮野さ〜〜ん、またね〜〜!」
「はい、また月曜日に職場で」
言ってた通りにダーリンに迎えに来てもらった高本さんは、弱りながらも会釈をくれる人の腕に支えられている。
(いいな…あんなの…)
そう思いつつ息を吐き、自分にはそんな資格もないのに…と内心で罵る。
「宮野さん自宅は何処ですか?」
側に立っている人が居たことを思い出し、ちらっと目線を向けながら断った。