幾久しく、君を想って。
仕切り直せる事とそうでない事
二月に入ってすぐの金曜日、『アラフォー部会』があるよ、と高本さんに言われた。


「来週の金曜日だけど、宮野さんも行かない?」


まっちゃんも来る筈だ…と言われ、一瞬ドキッと胸が鳴る。


「え…でも、私は…」


拓海のこともあるし、飲み会にそう何度も顔を出せるほどの金銭的な余裕もない。
松永さんが来るから行かないかと誘われるのなら、まるでそれが目的のようにも聞こえる。


目線を下げて迷っていると、高本さんが「行こうよぉ」と強請ってくる。

相変わらず強引な誘い方だな…と思う。
でも変に断れば、仕事もし難くなりそうな気がする。



「一次会だけなら」


今回を最後にしようと思い、そう答えた。
高本さんは「そうこなくちゃ!」と喜び、後で部長に伝えておくわ…と話した。


『アラフォー部会』の部長さんは今井さんと言い、松永さんの会社の同僚というか先輩で、オフィスでも面倒見がいいので評判だと聞かされている。


教えてくれたのは勿論松永さんで、私達はあの初メールを交換して以来、ほぼ毎晩のように文字で会話をしている。


私が心配していた食事ついて、松永さんはこう返事をしてきた。


『俺はこう見えて料理を作るのは好きなんです。レンジを使って時短料理を考案したり、上手くできたら写メったりしてます』


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