切手に想いを添えて
昔流行ったのかな?



「それ、昔流行ったんですか?」



「えっ?このストックブック?」




このアルバム、ストックブックって言うんだ~




「私も持ってるんです。これ…」




バックから全く同じストックブックを取り出して見せる。




「ねっ、同じですよね?」


「それ…」


このストックブックを見た瞬間、おばあさんの様子が明らかに変わったのが分かった。



「あなた、お名前は?」



「前島密子です…」



「そう……あなた、久枝さんのお孫さんね?」



「祖母をご存知なんですか?」




まさかここでお祖母ちゃんの名前を聞くとは思わなかった…

お祖母ちゃんとどういう関係なんだろ?
年は近そうだけど…




「えぇ、知ってるも何も私達は親友ですもの。
それに、そのストックブックをあげたのは私なのよ。」



「ええ!そうなんですか!?」



驚きのあまり自分でも意識せずに口から飛び出した言葉は、親友と聞いたことになのか、ストックブックをあげたことになのな…


きっと両方になんだろう。




「お時間あるかしら?少しお話ししない?」




私はこのおばあさんに興味を引かれ、誘われるまま隅にある椅子に腰をかけた。





そう言えば…

お祖母ちゃんから親友の話を聞いたことがあったような気がする…

聞いたのがかなり昔のことで、どういう話だったか忘れてしまったけれど…







「久枝さんが亡くなって一年になるわね~
こう言うと変に聞こえるかもしれないけど、良い御葬式だったわ…」



この人も御葬式に来てくれたんだ…



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