切手に想いを添えて
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家に帰り、私はなんとなくストックブックを開けてみた。
なんだか見ているだけでほんわかしてくるのは、あの会長さんからお祖母ちゃんの話を聞いたからだ。
好きな人に会うために何度も郵便局に通ったんだろうな~
切手が増す度に、おばあちゃんの淡い気持ちも、おばあちゃんの胸の中で増していったんだろうな~
そんな事を考えれば、胸の中がなんとも言えない温かいむずむずした気持ちになる…
しかも、徐々にこの切手達が愛おしくも感じてきて…
切手を使うのがなんだか勿体ないような気もしてくる…
全く興味がなくて始めの数ページしかめくっていなかったが、他にどんな切手があるのか興味が沸いて、1ページ1ページ丁寧にめくっていく。
「色んな切手があるんだな~
あっ、この切手綺麗~」
結構な数の切手を楽しみ最後のページに辿り着いたとき、切手とは違う物が顔を覗かせた。
「………?」
最後のページに挟まっていたのは色褪せた茶色い封筒だった。
「なんでここに入れてあるんだろ?」
そこから取り出して手に取ってみる。
裏を介しても宛名も差出人の名前も書いてない。
いや…よくよく目を凝らすと何か書いてあったような跡が…
あるような気もするけど…
封筒が劣化し過ぎていて判別出来ない…
あと確認出来るのは、表面にサザンカの切手が貼ってあることだけだ。
しかもそのサザンカの切手…
剥がれかけていて、その下にはまた別の切手が貼ってあった。
まるで下の切手を隠すように…
「どうして二重に貼ってるあるの?」
切手のことは気になったが、それ以上に中身が気になる…
一旦切手のことは置いておくことにして、手紙をひっくり返した。
手紙は開いていたけれど、一度は手紙に封がされていた痕跡が見受けられた。
手紙の中を覗くと、これまた色褪せた便箋らしきものが入っている。
それを取り出して開いてみると、とても綺麗な字の列が並んでいた。
そして、私は後悔する…
手紙を見つけてしまったことに…
いや、見つけてしまっただけたらいい…
なら、手紙を読んでしまったことに…
いや、手紙を読んでしまっただけならいい…
きっと、おばあちゃんの気持ちを知ってしまったことに、私は後悔したのだ…
なんだか見ているだけでほんわかしてくるのは、あの会長さんからお祖母ちゃんの話を聞いたからだ。
好きな人に会うために何度も郵便局に通ったんだろうな~
切手が増す度に、おばあちゃんの淡い気持ちも、おばあちゃんの胸の中で増していったんだろうな~
そんな事を考えれば、胸の中がなんとも言えない温かいむずむずした気持ちになる…
しかも、徐々にこの切手達が愛おしくも感じてきて…
切手を使うのがなんだか勿体ないような気もしてくる…
全く興味がなくて始めの数ページしかめくっていなかったが、他にどんな切手があるのか興味が沸いて、1ページ1ページ丁寧にめくっていく。
「色んな切手があるんだな~
あっ、この切手綺麗~」
結構な数の切手を楽しみ最後のページに辿り着いたとき、切手とは違う物が顔を覗かせた。
「………?」
最後のページに挟まっていたのは色褪せた茶色い封筒だった。
「なんでここに入れてあるんだろ?」
そこから取り出して手に取ってみる。
裏を介しても宛名も差出人の名前も書いてない。
いや…よくよく目を凝らすと何か書いてあったような跡が…
あるような気もするけど…
封筒が劣化し過ぎていて判別出来ない…
あと確認出来るのは、表面にサザンカの切手が貼ってあることだけだ。
しかもそのサザンカの切手…
剥がれかけていて、その下にはまた別の切手が貼ってあった。
まるで下の切手を隠すように…
「どうして二重に貼ってるあるの?」
切手のことは気になったが、それ以上に中身が気になる…
一旦切手のことは置いておくことにして、手紙をひっくり返した。
手紙は開いていたけれど、一度は手紙に封がされていた痕跡が見受けられた。
手紙の中を覗くと、これまた色褪せた便箋らしきものが入っている。
それを取り出して開いてみると、とても綺麗な字の列が並んでいた。
そして、私は後悔する…
手紙を見つけてしまったことに…
いや、見つけてしまっただけたらいい…
なら、手紙を読んでしまったことに…
いや、手紙を読んでしまっただけならいい…
きっと、おばあちゃんの気持ちを知ってしまったことに、私は後悔したのだ…