3センチHERO
もしかして、嫌なのかな…?
聞いてみたいけれど、今は周りにたくさんの人がいる。
三枝くんがここにいると知れたら、先生の手に渡るより先に、大変な目に合うかもしれない。
先生に伝えるのは、明日でもいいよね。
優しく微笑みかけて、怯える三枝くんの頭を人差し指で撫でた。
小さい肩を震わせ、一瞬だけビクッと反応を見せたが、指を離すと、ほおを赤らめ、上目遣いでムッと怒った三枝くん。
その姿に思わず私もきゅんとして、顔を赤くしてしまったのだった。