3センチHERO
この音は、メール…じゃない。
だとすると、電話?
疑問に思いながら、とりあえずそれに出てみる。
「も、もしもし…」
『あ、良かった…繋がった! 鳴海っ、紘がいなくなったって、本当か!?』
「うん。家中探してみても、どこにも見当たらなくて…」
『そっか、じゃあ今からそっち行く。鳴海はそこで待ってて』
その言葉を残すと同時に電話は切れた。
逢坂くんの声が焦っていた。
三枝くんがいなくなったことが、やはり悲しいのかもしれない。
そうだよね、2人は親友なんだし。
ああ、私はどうしてこんなに最低で、最悪なんだろう…。
皆の優しさに甘えるだけ甘えて。
本当に、醜い。