3センチHERO
そっか、思ったよりも早く着いてしまったから当然か。
歳を重ねるごとに早起きになっていくとは、どこかで聞いたことがあるけれど、おばあちゃんは例外みたい。
それはそれで、のんびりとした性格の表れのように思えてなんだか可愛らしいけど。
「…あら、結子?」
じっと寝顔を眺めていたら、おばあちゃんが起きてしまった。
「おはよう、おばあちゃん。勝手に入って、ごめんなさい」
「いやいや、そんなことはいいんやけど。こんなに朝早くから来るなんて、一体どうしたんだい? それに、今日は学校じゃろう?」
布団から起き上がり、カレンダーを指差して首を傾げるおばあちゃん。
学校をサボってしまった、なんてこと口にしたらいくら優しいおばあちゃんでも怒るだろうか。