君へ
ある日のこと。

君に出会ってなければ
君に出会ってなければ
好きになってなければさ、
別れの時も泣かなかったのにな。

きみとであったのは、いつだったかな.....

キーンコーンカーンコーン.....

「えみっち。走るよ」
「う、うん。みっちゃん足早いよ~」
「もうえみっち~はやくぅ~」
「ま、待ってぇ~」
「もうっ」
タッタッタ.....
ぎゅっー
「いい?」
「う、うん。」
みっちゃんがつかんだ手は、私のことをいっきに押して
まるで、後ろからだれかに押されてるみたいな感覚になった。
みっちゃんは、笑いながら私の手をとったね。

覚えていますか?
私たちが出会ったのは、桜がさくあの季節だったことを。

「えーあーあーマイクのテスト中.....」
「えみっち間に合ったねっ」
「(コクリっ)よかったよぉ」

私、中村 えみ
そして大親友の 田中 深雪(みゆき)
みゆは、私のことをえみっちとよぶ。
だから私はみゆのことをみっちゃんってよんでるの。
そんなおもいっきり入学式早々に遅刻になりそうになったのが
私達.....
そう。桜が舞うこの季節。
春の風が私の髪をなぞった。
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