君へ
この頃の私は誠くんに何かあったんじゃないかって心配になっていたよ。
こんなこと照れくさいけどね。
誠くん?
あのときなぜ言ってくれなかったの?
一緒に乗り越えていきたかった。

ピピピピ.....
ピピピピピ.....
ピピピピ.....
「起きてるよ!」
....。

「いってきます。」
「いってらっしゃいね~」

がちゃ。

トン。

「最近あの子へんね?」
「この前深雪ちゃんが、えみっち恋してるぅ~とか言ってたけどなぁ」
「そういえば深雪ちゃん、最近来ないわね?」
「うぅん。.....」
「深雪ちゃんと、その、好きな人と何かあったのかしら?」

タッタッタ.....
.....
「えみっちぃ!」
「みっちゃん?」
私急いで振り向く。

.....
気のせいか.....
もういや。

「誠?あんた平気なの?」
「へーきだよ。」

え?誠って言ったの?
それにあの声は
誠くん!
それで相手は.....
そっと木の裏側から聞こえる声を便りにちかずいた。
.....

みっちゃん!?
「薬は?」
「持ってる。」
「そう。戻った方がいいかもよ?」
「うn。ゴホゴホっ」
「ちょっもういいよ。ね?」
「えみっちどうだ?」
「.....。」
「おまえ平気か?ゴホゴホっ」
「とりあえず誠は病院に戻って。」
「ゴホゴホっはぁはぁはぁ.....ごほっ じゃぁな ごほっ」
「うん。」
タッタッタッタッタ
みっちゃんが走っていく。
誠くん.....
私、木のうらにかくれる。
誠くんのさきには車イスがあった。
まさか?
あれに乗るの?
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