イケメンエリート軍団の籠の中
凪はそれよりスマホの電源を切っている舞衣に腹を立てていた。
俺に歯向かうなんて100年早いんだよ…
「凪…
そんな怖い顔するなよ。
舞衣が怯えてるぞ」
ジャスティンはもうはっきりと分かった。
この二人、確実に何かがあると。
「ジャス、あのさ、この仕事、俺が変わってやるよ。
この会社でよく使う英語を教えりゃいいんだろ?
ニューヨーク本社の俺が教えた方がよくない?」
凪は左側の口元を斜めに上げ陰湿な笑みを浮かべている。
「無理だよ。
だって、俺がソフィアにお願いされたんだ。
俺は社長の言う事はちゃんと聞く人間だからね」
ジャスティンは、不安そうに二人を見ている舞衣に向かってウィンクをした。
「凪、何? 舞衣に惚れちゃった?」
ジャスティンは面白がってそう聞いた。
「ジャス、よく聞けよ。
お前が上のアキラに惚れてるよりも、確実に、俺はこいつに惚れてる。
お前はゲイだから許してるけど、それでも余計な事するようだったら容赦しないからな」
舞衣は心臓がドキドキして飛び出しそうだ。
二人の一触即発の状態も怖かったが、それより、凪の俺様な台詞に急激に胸が高鳴った。