イケメンエリート軍団の籠の中
ジャスティンは腕時計を見た。
「舞衣、今日の授業はここまでにしとこう。
なんか、凪が舞衣に用があるらしいから。
俺が、居ない方がいいんだろ?」
凪は何も言わずに舞衣を見ている。
「え? あ、いや、私は別にどっちでも……」
でも、ジャスティンは気をきかせて立ち上がった。
出て行こうとドアの方まで歩いたが何かを言い忘れたのか、ジャスティンはまた二人の元へ戻ってきた。
「凪、一つだけ言っておく。
俺は、以前、舞衣に凪に惚れないようにって忠告したんだ。
俺の言ってる意味が分かるよな?
お前は2か月後にはニューヨークに帰る……
そこらへんをよく考えろよ」
凪は舞衣の方だけを見ている。
ジャスティンはそんな凪を無視して、もう一度ドアに向かって歩き出した。
「ジャス、ちょっと情報が違ってるぞ。
俺がニューヨークへ帰るのは、2週間後だ…」
ジャスティンは驚いて、また凪の隣に座った。
「2週間後って?
一回、ニューヨークに行くだけだろ?
ちゃんとした移動は2か月後って聞いたけど…」