イケメンエリート軍団の籠の中



舞衣はもっと涙が溢れた。

私だってもっともっと凪さんと一緒に居たい……
居たいけど、でも、その先はどうなるの…?


「ま、うさ子の返事はあってないようなもんだから、何も言わなくていいよ。
今夜も俺の家に来ること。
2週間しかないんじゃんくて、2週間もあるんだぞ~

楽しもうぜ、うさ子」


凪は泣いている舞衣の頬をぷにゅぷにゅする。
俺のものだと言わんばかりに。


「あと、スマホの電源は入れておくこと」


凪は舞衣の顔をジッと見た。
隣に座り、早く泣き止め~と舞衣をくすぐる。


「凪さん、やめて下さい…」


舞衣は泣いているのか笑っているのか、自分でもよく分からない。
でも、凪が舞衣の泣き顔を笑顔に変えようと頑張っているのは分かった。


「なふぃさん、わ、わたし、2、2週間経ったら……」


悲しみの涙なのに、くすぐったくて笑い過ぎの涙になっている。
すると、凪の指がぶっきらぼうに舞衣の顎をつかんだ。


「泣くなって言ってるだろ」


凪は舞衣のお腹をくすぐる手を止め、舞衣のへの字になっているくちびるに優しくキスをした。


「くちびるもぷにゅぷにゅじゃん……
うさ子、最高……」




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