イケメンエリート軍団の籠の中



舞衣は凪が出ていった後も、まだ一人で英語の勉強をした。
まずは赤くなった鼻と目をいつもの状態に戻すためと、自分の心を落ち着かすためだ。
凪の強引な性格に圧倒されているが、でも、そんな俺様な凪に確実に惹かれている。

舞衣は頭をスッキリさせるために、何度もノートに書いた英文を暗唱した。

すると、またドアをノックする音がする。
舞衣が顔を上げると、そこにはジャスティンが立っていた。


「舞衣、まだやるの? つきあおうか?」


舞衣は首を横に振った。


「さっき、映司に今夜一緒に食事に行こうって誘われたんだ。
ジャスティンが行けば、マイマイも行くはずだから行こうって。

行こうか、舞衣。
気分転換にパ~っと騒ごう」


舞衣はまた首を横に振る。


「凪と約束した?」


舞衣はコクンと頷いた。


「それでいいの?」


舞衣は迷うことなくまた頷いた。


「じゃ、2週間後に、みんなでパ~っと飲みに行こう。
舞衣を元気づけるために、ここの連中でパーティしてやるから。

それまでは好きなだけ凪と一緒にいな。
俺は応援するからさ…」


舞衣はまたポロポロと涙を流し、ありがとうと小さな声でささやいた。

そっか……
そのメンバーに、もう凪さんはいないんだ……

私、生きていけるのかな……




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