イケメンエリート軍団の籠の中



舞衣は今、B.C.squareTOKYOという、そびえるビルの正面玄関の前に立っている。


何がどうなってこのビルのアッパーフロアで働くことになったのか、今でも信じられない。

EOCから私にだけ一次試験通過通知がきて、都内にあるコンサート会場のような場所でその会社の二次試験があった。
そこに集まっている女性達は容姿端麗の美人ぞろい。
大学在学中に買い揃えたリクルートスーツに身を包んでいた私は、そのまま回れ右をして帰ろうかと何度も悩んだほど。
でも、手渡されたアンケートに記入をして、面接を受ける事にした。

面接だったのだろうか……

舞台の上に一人座っているのはソフィア高市女社長で、まるでベルトコンベアーに乗せられたお人形のように私達は、流れ作業の順番でその社長の前に立ち名前を言うだけの話。

あっという間に二次試験は終わった。
そして、それから一週間後に、私宛にメールで採用通知が届いた。




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