イケメンエリート軍団の籠の中
「ほらね、これで完璧」
舞衣は鏡越しにジャスティンを見てこう聞いた。
「これは?」
「これ? 聞きたい??
実は、ま、もう皆知ってることだけど、ちょっとだけ僕には女装癖があって、女性用の洋服をいくつか自分のブースに置いてるんだ。
これも、それ用だよ。
だから、何も気兼ねしなくていいから。
でも、良かったよ、こんな風に役に立つ時があって」
舞衣は何度も目をパチクリしてしまった。
女装が趣味??
「ありがとう、ジャスティンさん」
舞衣はそう言うのがやっとだった。
ジャスティンは、中はグリーンのチェックのシャツを着て濃紺のブレザースタイルだ。
本当にカッコいい…
ベリーショートの短い金髪を無造作にワックスで固めているだけなのに、ため息が出るほどカッコいい。
なんでジャスティンはゲイなんだろう?
舞衣は女装姿のジャスティンを想像するだけで、まだ受け入れられず悪寒がしそうだった。
「よし、じゃ、行こうか。
皆、待ってるよ」