イケメンエリート軍団の籠の中
ジャスティンが困った顔で舞衣を見ていると、その横で凪が舞衣の肩を掴んで立ち上がらせた。
「自分で歩けるか?」
舞衣は頭はクラクラするけれど心配をかけまいと小さく頷く。
「俺がちゃんと家まで送るから。
ジャス、舞衣は大丈夫そうだから、お前も行っていいぞ」
「お、送るって?…
私の家、結構遠いんです…
それに、凪さんに迷惑をかけるわけにはいきません」
舞衣は気丈にそう言うと、凪の腕を振り払って自分の力で歩こうとしたが、急激なめまいに襲われまたソファに倒れ込んだ。
凪は堪えきれずに笑ってしまった。
なんて面白いんだ、こいつ。
「舞衣、大丈夫だから…
凪はこのビルに住んでるんだ。
だから、車もあるし、それに凪が運転するんじゃない。
凪の運転手が運転するから、舞衣も凪も車の中で寝てりゃいいんだよ」
「寝る???」
舞衣のすっとんきょうな問いに凪は呆れて舞衣の腕を掴んだ。
「俺は酔っ払いを襲うほど、切羽詰まってないから。
ほら、行くぞ」