イケメンエリート軍団の籠の中



舞衣はけたたましい目覚まし時計の音で目を覚ました。

あれ?…

目を開いて天井を見ながら、舞衣の心臓の音は急激に激しくなる。

ここは?…
ここは、私のいつもの部屋で…

舞衣はがばっとベッドから起き上がった。
黒のベロアのワンピースを着ている自分を見て、心臓が口から飛び出しそうになる。

ま、待って…
舞衣、ちゃんと思い出して…
昨夜は、私の歓迎会で、飲みすぎて途中で寝ちゃって…

あ~~~~
まさか、凪さんが~~~

舞衣は部屋の隅にある小さなちゃぶ台の上に、何か紙切れが置いてあるのを見つけた。
ドキドキしながらその紙切れを見てみると、舞衣はもうこの世の終わりだと思った。


“おはよう、酔っ払いちゃん
出社二日目、絶対遅刻はしないように
             凪    ”

舞衣はショックのあまり声が出ない。
でも、足はしっかり動いている。

だって、遅刻したら、本当に凪さんに嫌われるもの。もうこれ以上、凪さんに嫌われたくない。


舞衣はこのアパートを見て凪は何を思ったのだろうと、考えれば考えるほど落ち込んでしまった。

別世界の人達… 
でも、私、やっぱりこのチャンスを逃したくない、凪さんに見合う女になりたい。


舞衣はもう凪に夢中だった。
一筋縄ではいかない相手だとこの時はまだ何も気づかずに…





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