光ることを忘れた太陽。
「……別に」
出たよ、尚のツンデレなところ。
鈍感って何?どういうこと?
頭の中で疑問が渦巻く。
思ってること、言ってくれなきゃわかんないよ……。
「なんでもねーから。ほら、行くぞ」
無愛想にそう言った尚は、足早に歩きだした。
今度は怒らせちゃったかな?
本当に尚は気まぐれなんだから。
それでも、歩く速さを私に合わせてくれるんだよね。
そこが尚の優しいところ。
だから私も、尚の隣が1番落ち着くんだ。
言い合いになることはあっても、ずっと一緒なんだもん。
言葉で言わなくたって繋がってるって思える。
それから、いつものように他愛ない話をして学校へ向かった。