光ることを忘れた太陽。

「……別に」


出たよ、尚のツンデレなところ。



鈍感って何?どういうこと?


頭の中で疑問が渦巻く。


思ってること、言ってくれなきゃわかんないよ……。



「なんでもねーから。ほら、行くぞ」


無愛想にそう言った尚は、足早に歩きだした。



今度は怒らせちゃったかな?


本当に尚は気まぐれなんだから。


それでも、歩く速さを私に合わせてくれるんだよね。


そこが尚の優しいところ。



だから私も、尚の隣が1番落ち着くんだ。


言い合いになることはあっても、ずっと一緒なんだもん。


言葉で言わなくたって繋がってるって思える。



それから、いつものように他愛ない話をして学校へ向かった。


< 10 / 301 >

この作品をシェア

pagetop