光ることを忘れた太陽。
「……おい」
今だって、尚を見てると胸があたたかくなる。
鼓動が速くなって、ドキドキする。
こんな気持ち、初めてだよ。
これはきっと、尚の魔法。
いつかこの魔法の正体を知ることができるかな?
それまで大切に、心の中であっためておくんだ。
いつかきっと、尚が教えてくれるから。
「……咲希」
もちろん、尚のことは大好きだよ。
その気持ちが友達としてなのか、恋愛対象としてなのかはわからないけど。
でも、一緒にいたいって思うんだ。
これからも、2人で支え合っていきたいとも思う。
この気持ちは、なんなんだろう?
「……咲希!」
「えっ?」
大声で呼ばれ慌てて振り向くと、そこには顔を赤くしてため息をついた尚がいた。