光ることを忘れた太陽。

俺の服は隼とは違い、スーツ。


普通すぎるかな、と思ってたけど、咲希がそう言ってくれるなら安心した。


良かった。咲希もかっこいいって思ってくれるんだな。



それに、昨日とは違って普通に話せてる。


それが俺にとってはすごく嬉しかった。



近い未来に4人が離ればなれになろうとも、きっと大丈夫だ。


いつまでも繋がっていられる。


だって絆は永遠なんだから。


心からそう思えた。




◇◆◇



式が始まり、隣を見ると咲希がいる。


でも、なんだか嗚咽が聞こえてくると思ってチラッと覗いてみると、まだ入場したばかりだというのに咲希が泣いていた。


嘘だろ?



さすがに式の間は目立った動きはできないな。


でも泣いてる咲希をほっとけない。


そう思った俺は、咲希に軽く耳打ちした。



「咲希、大丈夫だから。泣くな」


「う、ん……っ」


こすった目は赤くなっていたけど、これでいい。


……こんなに可愛い泣き顔、他の奴には見せたくない。
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