光ることを忘れた太陽。

俺がどれだけ待ったと思ってんだよ?


6年間変わらず想い続けてたっていうのに、咲希は結局最後に気づくし。


鈍感にも程があるんだっつーの。



でもいいんだ。


これからは、その分もちゃんと咲希と一緒に過ごしていくから。




「俺の彼女になってください」


「……はいっ!」



俺がずっと待ち望んでいた言葉を。


俺がずっと聞きたかった言葉を。


咲希は今、俺の目の前で─────。


やっと咲希は、俺の彼女になったんだ。




「俺のこと、いつから?」


「自覚したのは一昨日かな」


一昨日って……告白した日か。


だからあれから様子がおかしかったんだな。



「尚はずっと私のそばにいてくれた。だから私には、これからも尚が必要なの」


「俺もだよ」


こんなの恥ずかしくて言いたくないけど。


せっかく咲希が素直になって、俺に気持ちを伝えてくれてるんだ。


俺だって溜め込んでた想いを伝えたい。
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