光ることを忘れた太陽。

「俺、6年間ずっと好きだったんだけど、知らなかっただろ」


「えっ……」


口に手を当てて驚く咲希。



マジで鈍感だな。


でも今じゃ咲希の全てを愛しく思える。



「やっと手に入れたんだ。絶対誰にも渡さない」


止められなかった俺は、その場で咲希の体を引き寄せて。


甘い甘いキスを落とした。



「な、お……っ///」


この反応からしてファーストキスだな。


もちろん俺もだけど。



「咲希の初めては俺が全部もらう」


……なんてこと言ってんだよ、俺は。



そうは思いながらも俺の心は喜びでいっぱいで、抑えきれず今度は軽く咲希の唇に触れた。


その度に顔が赤くなっていく咲希は本当に可愛い。




「ほら、写真撮るぞ」


これは、俺と咲希の始まりの1枚。



神様、俺は咲希を幸せにすることができますか?


笑顔にさせることはできますか?


そんな保証はどこにもないけど。



「咲希が好きだ」


この気持ちだけは絶対に誰にも負けないから。


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