光ることを忘れた太陽。
「咲希、大丈夫だから。5組に遊びに来いよ」
「うんっ、絶対行く!」
そうだよね。
私達ならきっと乗り越えられるよ。
まずは1年頑張らなくちゃ。
「尚、頑張ってね!」
「おう、咲希も頑張れよ」
少し寂しいけど尚だって同じ気持ちだもん。
それに、帰りは一緒に帰る約束だってしてるし。
誰も私達の邪魔をする人はいない。
だから何も恐れることなんてないよ。
そう自分に言い聞かせながら教室へ向かった。
教室に入ると、楽しそうな光景が目に入った。
さっき名簿を見た感じだと、同じ小学校から来た人は誰もいない。
もともと少数派だしね。
もうグループができてるみたいで、完全に乗り遅れちゃったかも!
どうしよう、と1人で焦っていると。
「みーつけた!」
後ろから元気な声が聞こえてきた。
振り返るとそこには、フワフワな髪をツインテールにした女の子がいた。
元気で可愛い子だなぁ。