光ることを忘れた太陽。
「柏谷凛(かしたにりん)です!よろしくね」
「私は波口咲希。こちらこそよろしくね!」
凛ちゃんは小柄で、笑うと八重歯が見える。
どうやら凛ちゃんも同じ小学校の友達がいなくて困ってたみたい。
そんなときに同じく戸惑ってる私を見て、声をかけたんだって。
私と同じような人がいて良かった。
明るい凛ちゃんと友達になれて良かったよ。
「咲希ちゃん、仲良くなれそうだね!」
「うん!」
そのまま私達は席に着いた。
入学式が終わり、教室に戻ってきた私達。
担任の先生は、年配だけどお茶目な感じの男の先生。
自己紹介が終わった後、私の心の中に芽生えたのは安心感。
明るそうだし、どことなく小学校と似てる雰囲気で、これからなんとかやっていけそう。
と、思ったのもつかの間。
「これから委員決めをするぞー」
なんとこの学校は、入学式の日に委員決めをするみたい。
なんかちょっと憂鬱だなぁ。