光ることを忘れた太陽。
7章
落ち着かない心
「ちょっ、ダメだよっ……」
「咲希ちゃん……っ」
「武琉……」
ねぇ、武琉。
そんなこと言わないでよ。
私、どうしていいのかわかんなくなる。
だから、今の言葉は撤回してよ。
「……好きだよ。咲希ちゃん」
尚と別れてから2週間が経った今、武琉の想いに初めて気づいた。
やめてよ。
そんな目でそんなこと言わないで……。
呆然と立ち尽くす私を前にして、武琉はまた言葉を続ける。
「付き合ってください」
隠してるけど、武琉の顔は真っ赤。
私のこと、大事にしてくれてるのは知ってたよ。
なんとなくだけど、距離が近くなってることも気づいてた。
もちろん、告白されたのは嬉しいけど。
それでも私の中で答えは決まってるんだ。
「……ごめん、武琉とは付き合えない」
私には、他の人を好きになる資格はない。
私には、他の人と付き合う資格はない。
なんて言われても、この考えは変わらないよ。