光ることを忘れた太陽。
でも、そのときの心は沈んでいて。
何も考えられないほど傷ついていた俺は。
『ん、わかった』
それだけ言って、桜蘭の告白を受け入れた。
そう、してはいけない過ちをおかしてしまったんだ。
でもそれから、どんどん桜蘭に惹かれていって。
気づいたときには好きだったんだと思う。
そのときは何も知らず、こんな風に傷つき、傷つけるなんて思ってもなかった。
この心の傷は癒えるのか?
きっと俺はこの傷をずっと背負っていくんだろう。
だって俺にとっての “ 太陽 ” はもうないから。
恋って、こんな形で終わるんだな。
大切な人を失うって、こんなに辛いんだな。
俺はこの先どうやって生きていけばいいんだよ……。
沈んだ心はどんどん暗くなっていく。
そして、ふと思った。
じゃあ、咲希は?咲希は俺と別れたとき、どんな気持ちだった?
やっぱり俺は、何もわかってなかったんだな。
それから、まるで幼い子供のように今まで溜めていた涙を全て流した。
こんなに泣いたのは卒業式以来だ。
「俺は、誰を信じればいいんだよ……っ!」