光ることを忘れた太陽。
《尚也side》
頭が痛くなるくらい泣いたせいか、もう倒れそうだ。
いっそのこと、このまま死んでしまおうか。
そのときの俺は、よっぽど動揺してたんだろうな。
屋上の扉が開いたことにも気づかなかったなんて。
「まだ、友達がいるでしょ!!」
後ろから、そう叫ぶ声が聞こえる。
この声は……。
「咲希……」
授業サボって、何しに来たんだよ……。
こんな俺のことなんて放っておいてくれればいいのに。
1人にさせてくれよ。
そう思っていたら、咲希はこんなことを言い出した。
「今日、一緒に帰ろ?」
「……は?」
俺を慰めにでも来たのかよ。
でもそんな慰め、いらねーよ。
こんなにみじめでかっこ悪い姿、誰にも見せたくない。
「ねぇ、尚。覚えてる?小学生の頃、私と尚と隼人の3人で屋上に登って、先生にすごく怒られたっけ」
そんなことも、あったな。
当時のことを思い出しているのか、クスッと笑う咲希。
そんな咲希につられて、俺もそのときの情景を思い出す。
確かに、俺達の胸の中には同じ道を歩んできた “ 印 ” がある。