光ることを忘れた太陽。
咲希とは、昔からそうだったよな。
お互いに辛いときは励まし合って。
特別何かしてくれたわけじゃない。
でも、そばで寄り添って互いに話を聞き合った。
気が済むまで泣き合った。
自分達にとっての居場所がお互いだった。
少し前まで俺がその小さい体を守ってやろうって、そう思ってたのに。
咲希がいつの間にか、俺を抜かしそうなほど大きくなってたなんて。
……やっぱり俺は、咲希がいなきゃダメだ。
俺はまだ、咲希のことが─────。
咲希の優しさに触れる度に、俺は1人じゃないって思えたんだ。
そんな大切な存在を自分から手放した。
俺って本当にバカだよな。
でも、それでも咲希は変わらず俺のそばにいてくれる。
自分の方が辛いのに、俺のために。
咲希の優しい気持ちはやっぱりあたたかくて、居心地がいい。
俺はずっと、このぬくもりのそばにいたい。
また咲希の笑顔を見たい。
俺だけに、見せてほしいんだ。
こんなのズルいかもしれないけど、俺は今でも。
咲希への恋心を、諦めきれないみたいだ。