光ることを忘れた太陽。
俺はいつまでこの空間にいなきゃいけないんだ?
俺のせい?
それとも、雅兄のせい?
こうなったのはなんでだよ……。
『さては、彼女でもできたんだろ』
だったら何?
お前らには関係ないだろ。
言葉にしたい気持ちを抑え、黙って聞こえてないフリを続ける。
『その子のせいで、尚也はこうなったのね』
その母さんの言葉を聞いた途端、危ないって。そう思った。
だってその目は、何かを憎んでいるような目だったから。
こうなった親の行動は早い。
すぐに俺の彼女を突き止めて、危害を加えるだろう。
俺が「彼女なんていない」って否定しても、きっと俺を見張ったり携帯を確認したりして証拠を探すはずだ。
俺といると、咲希が危ない。
俺といると、咲希は笑顔になれない。
俺といると─────咲希は幸せになれない。
咲希を傷つけるくらいなら、付き合わない方がいいんじゃないのか?
好きな人と付き合えないことよりも、俺のせいで傷つけることの方が嫌だった。
何より、咲希を守りたかった。
そのために、俺は─────。