光ることを忘れた太陽。
でも、忘れられるわけないよ。
私が好きになったのは尚だけなんだよ?
私には尚以外、ありえないよ……。
だから、私にできることがあるならなんでもしたい。
私は知ってるよ?
尚がまだ桜蘭のことを引きずってるって。
最近の尚は作り笑いばっかり。
そんな尚、見たくないよ。
前みたいに、いつも元気な尚でいてほしい。
って、私がそんなこと願っても届くことはないんだけどね。
でも、話を聞きたい。
それに、桜蘭とこのまま話せないなんて嫌だから。
尚の心の中の想いを、伝えてあげたいから。
「……咲希、ごめん」
最初に口を開いたのは桜蘭だった。
「ううん。私こそ、ごめんね」
やっぱり桜蘭とは友達でいたい。
同じ部活だし、気が合う仲間だもん。
「私、また桜蘭と話したいよっ」
声が震えて裏返った。
でも、私の思いはちゃんと言えた。