光ることを忘れた太陽。
「────私、やっぱり尚が好きなんだ」
「……知ってるよ」
うん、武琉が知ってることも知ってるよ。
武琉は優しいから、私の気持ちもすぐわかっちゃうでしょ?
「武琉のおかげで、私はまた前を向けるんだよ」
だから、武琉も。
一緒に歩こうよ。
同じ明日への道のりを進んでいこうよ。
みんな、同じ場所に立ち止まって進めないまま。
でも同時に歩き始めれば、支えながら歩いていけるでしょ?
「きっと、咲希ちゃんの本当の気持ちが、道しるべになるよ」
ほら、最後までやっぱり私を責めない。
弱音なんて吐かないで、いつも私のほしい言葉をくれる。
だから私が、そこから武琉 “ 達 ” を連れ出すよ。
「武琉、お願いがあるの」
目を見開いた武琉に告げた言葉は。
「────助けに行こう」
きっとまた4人が交わる出発点。
甘酸っぱい思い出が重なる、あの日の幻のような現実。
でも立ち止まってちゃ何も始まらないから。
みんなで嘘つきな君を、助けに行くよ。