光ることを忘れた太陽。
神様がいるのなら
《咲希side》
「────そういうことだったんだね、尚」
武琉の隣で、私は呆然と立ち尽くす。
頭を鈍器で殴られたような感覚に陥った。
でも不思議と、怖くなんてないんだ。
私は何も知らなかった。
尚が1人でこんなに抱え込んでたこと。
何も力になれてなかったね。
それなのに、そばにいたいなんてワガママ言えないよ。
尚の苦しみの原因に気づいてあげられなかった私に、そんな資格ない。
「咲希ちゃん……」
それでも、今も尚はひとりぼっち?
辺りは暗くて、私達の顔も見えない?
もしもそうなら。
私達が助けに行くよ。
尚は1人なんかじゃないってこと、教えてあげる。
私がみんなから学んだように、尚にも絶対伝えてみせるから。
だから、尚の本音を聞かせて─────?