光ることを忘れた太陽。

「辛い気持ちを隠して、今も必死に笑ってるんです!でも、そんなのかわいそうだと思いませんか?」


咲希……。


俺の気持ち、知ってたのか?


それで、心配してくれてたのか?



同情なんていらないって、今までそう思ってたのに。


なんでだろうな。


好きな人に言ってもらえると、けっこう嬉しい……。



「尚也?」


と、心配したのか桜蘭が顔を覗き込んでくる。



「大丈夫」


俺はそう答えて顔を上げた。


俺はなんともない。


ただもう少し、このやり取りを聞きたいって思った。




「尚は誰にも相談できずに、今も1人で抱え込もうとしてるんです。親なら、力になってあげたいと思わないんですか?」


なんでそんなの、知ってるんだよ……。


咲希は俺が悩んでること知ってた?



それでも、あえて聞かなかったってことなのか?


それは、どうして……。
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