光ることを忘れた太陽。

すると、尚の表情が柔らかくなり、


「そうか?ごめんな」


そう言うと、私の頭を撫でてからどこかへ行ってしまった。




「……っ//」


な、なんで頭……。



もう、私ったらなんでだろう?


触れられたところが熱くなっていくのがわかる。


近くからの視線に気づいて顔を上げると、そこには光梨の顔があった。



「咲希、顔赤いわよ?」


光梨に指摘されて自分の顔に手を当てると……。


うん、確かに熱い。



でも、認めたくなかった私は。


「赤くなんてないから!」


そう言って光梨のところから逃げた。


だって、その場に残ってたら絶対にからかわれるから。



「もう、素直じゃないんだから」


そんな光梨の言葉も聞こえなかったフリ。


だってそんな、照れてるわけじゃないし!



「もう、尚のバカ……」


< 21 / 301 >

この作品をシェア

pagetop