光ることを忘れた太陽。
イライラの理由
《尚也side》
あーもう。
イライラする。
俺は田代尚也。
って、そんなことはどうでもいいんだ。
今はイライラが収まらないんだよ。
なんでかって?
そう、その理由は咲希にある。
でも、咲希は悪くないんだ。
俺が素直になれないだけ。
────俺は、咲希が好きだ。
気づいたときには好きだった。
きっと1年生のときから特別に思ってたんだ。
でも、咲希に俺の気持ちは届かない。
だって鈍感だし、恋愛には興味ないみたいだから。
好きなのに、届かない気持ち。
伝えたいのに、伝わらない。
だからこれは、叶わない恋なんだ。