光ることを忘れた太陽。

その証拠に今朝。


『私と尚は、ただの友達だよ?』



“ ただの友達 ”


そんな言葉、聞かなくてもわかってたはずなのに。


それなのに、心だけはどこまでも正直で。



咲希の口から、聞きたくはなかった。


認めたくはなかった。



わかってた。わかってたけど……。


特別になりたいって欲張っちまう。


俺じゃ無理なのにな。




神様は味方だって、信じたかった。


さっきの席替えで咲希の隣になれたことも、すごく嬉しかったんだ。


小学校生活最後のチャンスだった。



幸い中学校は同じだけど。


もしかしたら、中学校ではクラスが離れるかもしれない。


だから、俺の最後の希望だったんだ。



“ 咲希の隣になりたい ”


強く願えば、その思いは叶った。


それなのになんで、肝心な願いは叶わねーんだろう。
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