光ることを忘れた太陽。

「咲希だから、全部捧げたいって思うんだよ」


今までの苦しさ苦しみは、きっと私達が強くなるための試練で。


それを乗り越えた私達は、少しでも大人に近づけたのかな。



きっと、きっとそうだよね。


これからも私達は、一緒に人生の階段を上っていくんだよね。




「咲希、俺を選んでくれてありがとう」


ねぇ、大好き。


この言葉だけじゃ伝えきれないほど、好きでたまらないよ。



「尚のおかげで、私は笑えるよ」


尚がいなきゃ暗闇から抜け出せなかった。



でも、今は隣に尚がいるから心から笑えるんだよ。


尚がいるから、生きていたいと思うんだよ。



これからも辛いことはきっとある。


でも、その度に強くなって乗り越えていこうよ。



きっと、私達なら大丈夫。


だって私は、尚が大好きだから。



2人の真上に差した太陽は、満面の笑みを浮かべていた。





Fin.


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