光ることを忘れた太陽。
でも、あんなに幸せそうな2人だったのに。
ある日突然、別々の道を歩き始めたんだ。
理由はわからないけど、尚也が振ったらしい。
それを咲希ちゃんから聞いたときは、呆然と立ち尽くすしかなかった。
でも、今にも泣きそうな顔で強がる咲希ちゃんを、放っておけなかった。
尚也なら大丈夫だって信じてたのに。
咲希ちゃんを幸せにできるのは尚也だけなのに。
だから俺は、咲希ちゃんから手を引いたのに。
ひと通り話し終えて顔を上げた咲希ちゃんの顔は、涙で濡れていた。
「そっか……。咲希ちゃんは頑張ったよ」
そう言って、俺は頭を撫でる。
俺が辛いのは構わない。
苦しむのも仕方ない。
だって片想いなんだから、そんなの当たり前なんだ。
でも、咲希ちゃんを傷つけるなんて許せない。
こんなに一途で優しい子を泣かせるなんて、許さない。