光ることを忘れた太陽。

「────あたしじゃ、ダメかな。あたしはまだ好きだよ」


え……?



「……ごめん。あたしったら、何言ってるんだろうね」


今のって。


俺、また期待してもいいのかな?



まだ桜蘭ちゃんは俺に好意をもってる、って。


そう考えてもいいのかな。



「今の、忘れ……」


「忘れないよ」


桜蘭ちゃんの言葉を遮って、話を続ける。



忘れない。


絶対に忘れたくないよ。


だって、俺が今まで生きてきた中でこんなに嬉しい瞬間はないんだ。




「好きな人に告白されたんだよ?黙って聞き流せるわけないじゃん」



桜蘭ちゃんからの半年ぶりの告白。


あのときの俺はひたすらに咲希ちゃんだけを見て。


桜蘭ちゃんの方なんて見てなかった。
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