光ることを忘れた太陽。

もっと咲希を笑顔にしたい。


俺が笑わせてあげたい。



もし、咲希に辛いことがあったら。


もし、1人で泣いていたら。



そばにいてあげられるような存在になりたい。


隣で手を繋いだり、抱きしめたりしてあげたい。




なんで「好き」のひと言が言えねーんだろう?


本当に俺って意気地なしだよな。


こんなんじゃ咲希を幸せになんて、できるわけねーだろ。




もっと咲希を知りたい。


一緒にいたい。


笑顔にさせたい。


そして、好きになってもらいたい─────。



俺の望みはこれだけなのに。


咲希を見る度に心にチクッと何かが刺さって、苦しくなる。


このままの関係でもいい、なんて思っちまう。



でも、今のままじゃ嫌なんだ。


咲希を幸せにしてあげたい。


俺は、とんでもない相手を好きになったみたいだ。


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