光ることを忘れた太陽。
「そ、そんなわけっ//」
慌てて否定するけれど、尚には敵わない。
イタズラな顔で私の顔を見上げ、口角を上げている。
その笑顔もかっこよくて、私の心臓が跳ね上がる。
な、なんでこんなに緊張してるんだろう……。
相手はいつもの尚なのに。
私の顔、なんで赤くなっちゃったんだろう?
今でも頬が火照っているのがわかる。
「……なーんて、これ以上意地悪するのはやめとくか」
と、ひとりでに尚が呟く。
「意地悪してごめんな」
「あ、うん」
そんな風に謝られると、怒りたくても怒れないじゃん……。
さっきまでのドキドキを返してよ!
すっかり尚のペースに巻き込まれちゃった。
それからは、普段と変わらない時間が流れていった。
何気ないことばかりで、気がつかなかったんだ。
君との距離があんなにも縮まっているなんて─────。