光ることを忘れた太陽。
「ほら、行こ?つかまって?」
「……おう」
なんで咲希はこんなときでも笑顔でいられんの?
なんでそんなに可愛いんだよ。
その笑顔を見るだけで幸せな気分にもなるけど、苦しくもなる。
でも、咲希の優しさはあたたかくて。
俺なんかが触れていいのか?って思うくらい。
でも、その優しさに俺は惚れたんだ。
俺だけに見せてほしいんだよ。
「なぁ、咲希」
「ん?」
返ってきた返事は短かった。
それでも、咲希のあたたかさを感じる。
「ありがとな」
「えっ?」
突然のお礼に驚いた顔の咲希。
心当たりがなさそうに、キョトンとしている。
「咲希の応援、届いた」
「……本当に?」
そう告げると、不安そうに聞き返してくるから。
「おう」
そう言って咲希の頭を優しく撫でた。